国際組織犯罪諮問案
国連国際組織犯罪条約締結に伴う国内法整備の概要
1 国連国際組織犯罪条約について
本条約は、国際的な組織犯罪を防止し、及びこれと戦うための協力を促進するための国際的な法的枠組みを創設するもの
2000年11月国連総会においてコンセンサス採択
署名国は141か国(2002年7月未日現在) (わが国は2000年12月に署名)
2 本条約の内容本条約は、締約国に対し
@次の行為の犯罪化
a 重大犯罪(長期4年以上の拘禁刑又はこれより重大な刑が定められている罪)に係る共謀又は組織的犯罪集団の活動への参加
b マネー・ローンダリング
c 自国公務員に係る贈収賄
d 司法妨害
A @ - a c d の罪及び重大犯罪をマネロンの前提犯罪とすること
B 犯罪収益の没収、没収保全及び没収共助を可能とすること
C @の罪及び重大犯罪に係る犯罪人の引渡、司法・捜査共助
などを義務付け、
他に、特別な捜査方法の適当な利用、法執行当局との協力促進、法執行職員に対する訓練等、実体法、手続法等の多岐にわたる多様な事項について規定
3 国内法整備の概要
条約の締結に伴い、以下のような法整備が必要
○重大犯罪に係る共謀罪の犯罪化
○証人等買収行為の犯罪化
○犯罪収益親制関係の規定の整傭
○所要の国外犯処罰規定の整備
諮問第58号(案)
「個際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(反称)」の締結に伴う立法措置に関し、別紙要綱(骨子)について御意見を承りたい。
要綱(骨子)
第1 組織的な犯罪の共謀
(1)1又は2に掲げる罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀した者は、それぞれ1又は2に定める刑に処するものとすること。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除するものとすること。
1 新又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁固の刑が定められている罪
=五年以下の懲役又は禁鋼
2 長期四年以上の有期の懲役又は禁固の刑が定められている罪(1に掲げるものを除く)
=三年以下の懲役叉は禁鋼
(2)(1)-1又は2に掲げる罪に当たる行為で、団体に不正権益を得させ、又は団体の不正権益を維持し・若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を共謀した者も、(1)と同様とすること。
第2 証人等買収
(1)1又は2に掲げる罪に係る自己又は他人の刑事事件に関し、証言をしないこと・若しくは虚偽の証言、をすること、又は証拠を隠滅すること、若しくは偽造若しくは変造すること、若しくは偽造若しくは変造の証拠を使用することの報酬として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約東をした者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処するものとすること。
1 「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(仮称)」(以下「条約」という) 第五条、第六条、第八条又は第二十三条に規定する犯罪化義務に対応する罰則に定める罪
2 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁固の刑が定められている罪(1に掲げるものを除く)
(2)1又は2に掲げる罪に当たる行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われた場合、又は団体に不正権益を得させ、若しくは団体の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われた場合において、その罪に係る自己又は他人の刑事事件に関し、一の罪に当たる行為をした者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処するものとすること。
第3 犯罪収益規制等
(1) 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下「組織的犯罪処罰法」という)第二条第二項第一号に規定する犯罪収益の前提犯罪に、1及び2に掲げる罪(現行組織的犯罪処罰法の別表に掲げるものを除く)を加えるものとすること。
1 条約第五条、第八条又は第二十三条に規定する犯罪化義務に対応する罰則に定める罪2 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁固の刑が定められている罪(1に掲げるものを除く)
(2) 組織的犯罪処罰法第二条第二項に規定する犯罪収益に、次の財産を加えるものとすること。
1 第一条に規定する罪を犯した者が、その共謀に係る犯罪の実行のための資金として使用する目的で取得した財産
2 第二に規定する罪の犯罪行為により供与された財産
(3) 組織旬犯罪処罰法第四章第一節に規定する没収保全の対象に、犯罪行為を組成した物又は犯罪行為の用に供し、若しくは供しようとした物を加えるものとすること。
第4 国外犯処罰
贈賄罪(刑法第百九十八条)につき国民の国外犯を処罰するものとするほか、所要の国外犯処罰規定を整備するものとすること。
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